2021年2月より新ブログ・サイトにて更新中。本ブログは2021年2月までの記事を掲載しています。
「 MUKU for Everyone 」という企画の元、動画を撮りました。
本動画は言葉による説明はなく、テロップも最小限です。
バラバラだったパーツが靴になっていく様を見ながら、
その構造や意味を想像しつつ楽しんでいただければと思います。
工程等の説明は、以下で補足しておきますので、見終わりましたら答え合わせしてみてください。
なにぶん素人撮影・編集ですので、お見苦しい箇所はあるかと思いますが、ご了承ください。
【 MUKUのデザイン・コンセプト 】
リリースは2011年。コンセプトは「人の頭身を疑え」。
ジャストサイズで履いた時にでも、足元が大きく見えるように工程上で一工夫されています。
また、裏テーマは「1枚の革でどこまでいけるか」。
楕円形にカットされた革の真ん中に切り込みを入れ、そこを履き口とし、つま先から吊り込んで行きます。
そうすると踵で革が余ってきますので、それを折りたたみ、デザインの一部とすることにしました。
【 製法について 】
MUKU を作る時の製法は少し変わっていて、ステッチダウンとマッケイが合わさった製法です。
出来上がりの見た目は、ソールに縫い目があり、マッケイなのはよく分かりますが、
実はアッパーを吊り込む前に、ライニングと中底にステッチダウンがかかっています。
先にステッチダウンをかけ、木型よりも一回り大きなシルエットを作っておいてから、
アッパーを吊り込むことにより、角のない、柔らかい印象のシルエットが出来上がります。
【 動画解説 】
裁断(0’00”~)
縫製(0’54”~)
ライニングの吊り込み(2’59”~)
ステッチダウン(5’17”~)
ライニングをつりこみ終えたら、そこにステッチダウンをかけていきます。
通常は外注先で専用のミシンで縫ってもらうのですが、今回は時間の関係上、手で縫っています。
今回、手で縫ってみて思ったのですが、機械で縫うより革が木型にしっかりとフィットするので、
木型に忠実なサイズで履いていただけそうです。
オーダーの際にステッチダウンを手縫いで行うという選択肢もあってもいいのかなと考えています。
ステッチダウン・その後(6‘40”~)
右がステッチダウンをかけたライニング。
そして左がその前のもの。
木型の底面より大きく作られた中底に、ライニングを吊り込み、
それを縫うことで、履き感はジャストサイズで、見た目は少し大きな靴となる土台が出来上がりました。
アッパー吊り込み(7’16”~)
踵とつま先に芯を挟み、釘で仮止めをします。
仮止めが終わったら、中底とアッパーの間に糊を塗り、乾かし、
その後、ワニという靴用の工具でアッパーが木型に沿うように吊り込んでいきます。
通常はこれで吊り込みという作業が終了するのですが、
このMUKUという靴は踵に特徴があるため、ここからさらに踵のつりこみをしていきます。
なかなか見慣れない光景だと思いますので、靴を作ったことがある人には、少し滑稽に映るかもしれません。
吊り込みを終えると、次の工程まで約1週間待ちます。
これは先芯・カウンターが完全に乾くのを待つのと、アッパーの革の繊維を木型に慣らすためです。
底付け(15’09”~)
中底面に、体重を支えるための鉄製のシャンクと言われる芯を設置し、
アッパーと中底の段差をコルクで埋め、それらを平らにならす為バフをかけてから接着します。
同ブランドの他の靴と違い、MUKU はクレープソールを使います。
クレープソールはレザーソールと違い、ふわふわとした履き感が特徴です。
ソールがつけば、木型を抜き、底縫い屋さんに底を縫ってもらいます。
今度の底縫いの製法はマッケイといい、クレープソールと中底を縫います。
ステッチダウンにマッケイ。
このシンプルなデザインの靴の中には、2つもの製法が施されています。
ヒール積み上げ〜仕上げ(20’20”~)
ここからは最終工程。
縫い屋さんから帰ってきた靴たちに、もう一度木型を入れます。
ヒールを積み上げ、中敷を敷き、靴クリームで仕上げをしたりして完成です。
【 最後に 】
本企画のテーマは「MUKU for everyone(皆のためのMUKU)」です。
新しいマテリアルKUDUレザーや、モデファイドラストなどを使い、
より多くの方々にMUKU というデザインの魅力を楽しんでいただければと思っております。
スタートは8月17日から始まる、東京・神楽坂インタレストより。
9月14日からは神戸の工房にて、他店舗でも以降順次、受注会が開催予定です。
詳しくはHP、ブログ、SNSにて随時更新いたします。
より多くの方々にMUKU の快適な履き心地を体験していただければ幸いです。
【関連リンク】
YOU TUBE 動画 『 MUKU という靴の作り方 』 https://youtu.be/7j2289pJUbo
モデファイドラストとMUKU、その可能性について http://kokochi-333.jugem.jp/?eid=2322
期間限定レザー・KUDUとそれを使用して作られた靴たち http://kokochi-333.jugem.jp/?eid=2323
KUDUレザーを使用した、モデファイド・ラストのMUKU http://kokochi-333.jugem.jp/?eid=2320
【 イベントスケジュール 】
8月17日(土)〜8月25日(日) 『 路地裏の靴作家 vol.15 』@ 神楽坂インタレスト・東京都新宿区
9月14日(土)〜9月23日(月祝) 『 2019年9月展 〜マテリアルズ〜 』@ こうべくつ家・兵庫県神戸市
デザインのコンセプト → 靴が靴と呼ばれる前のそれ
裏テーマ → 1枚の革でどこまでいけるか
kokochi sun3 の中でも特に個性的な1足、kaza-anaの製作工程を動画に記録しました。
ひとまずは前半、ソールがつく前のところまで。
少し変わった靴の作り方をしております。
ハンドメイドだからこそできる製作工程をご覧くださいー
関連リンク:http://kokochi-333.jugem.jp/?cid=34
イベント情報
10月29日(土)〜11月5日(土) 『 kokochi sun3 受注会 』@ ブティックプチ・兵庫 川西
11月11日(金)〜11月20日(日) 『 こうべ くつ家・森田圭一のつくる靴 』@ Mustard・京都
11月28日(月)〜12月4日(日) 『 kokochi sun3 ハンドメイド靴展 』@ 遊気Q・大阪
12月10日(土)〜12月25日(日) 『 kokochi sun3 vs BUBU SETTETE 』@ BUBU SETTETE・福岡
2017年
1月7日(土)〜1月15日(日) 『 kokochiよい靴音 vol.4 』 @ BLUE NEON
1月25日(水)〜1月29日(日) 『 路地裏の靴作家 SP(仮) 』@ 神楽坂インタレスト・東京
こうべくつ家
所在地:神戸市須磨区須磨浦通5−5−24
お問い合わせ:mail@kutsuya-koubou.com / 078-732-7740
ウェブサイト:http://www.kutsuya-koubou.com
オンラインショップ:http://kokochi333.fashionstore.jp/
フェイスブックページ:https://www.facebook.com/kutsuya.koubou/
新作のトレッキングブーツが出来上がっていく様を記録しようと、
脇にあった一眼レフカメラの録画ボタンを押してみました。
がっつりと動画を撮ったり編集したりはなかなか時間のかかる作業で、
今のところばたばたでできそうにないですが、
こんな感じでゆるく靴作りの動画を上げていこうかと画策中ですので
よろしくお付き合いくださいー
あと3日で終了!
ただいま直営店にて、
「新作受注会&セール」を開催中です。
神戸は須磨海岸の近くの小さな工房へ、ぜひご来店下さい。
お待ちしております!
イベント詳細:http://kokochi-333.jugem.jp/?eid=2177
イベント情報
9月10日(土)〜 10月10日(月・祝) 『 新作受注会 』@ こうべくつ家・兵庫神戸
10月29日(土)〜11月5日(土) 『 kokochi sun3 受注会 』@ ブティックプチ・兵庫 川西
11月11日(金)〜11月20日(日) 『 お久しぶり京都(仮) 』@ Mustard・京都
こうべくつ家
所在地:神戸市須磨区須磨浦通5−5−24
お問い合わせ:mail@kutsuya-koubou.com / 078-732-7740
ウェブサイト:http://www.kutsuya-koubou.com
オンラインショップ:http://kokochi333.fashionstore.jp/
フェイスブックページ:https://www.facebook.com/kutsuya.koubou/