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笑わない靴

足を挿入するトップラインが崩れて、足首に添っていない状態のことを「笑う」と言います。足に靴がフィットしていないものですから、靴の中で足はぐずぐずと動きます(特に踵周り)。歩行中それを回避する為に、どうしてもぎくしゃくした歩行姿勢になり、靴擦れや疲労も多く、足の変形の原因にもなりかねないので、作る方はやはり気を使って作業しなければなりません。

よく靴屋さんで、多くの人がフィッティングしたあとの靴を見ると、笑っている靴に出くわすことがあります。そういう靴は設計自体に問題がある恐れもありますので、そのデザイン自体(色違いも含め)購入を控えた方がいいです。
しかし、新品の時にはピンと張ったトップラインも何回か履くと笑ってしまうという状況に出くわすこともあります。つり込み不良や、紙型のまずさなど原因は何点かあげられるのですが、購入時、それを判断するのは困難なことだと思います。

そんな中、購入時に、お店でも感単に笑う靴かそうでない靴かを見分ける方法はあります。
まず、靴を平らな所に置きます。その時、トップリフト(ヒールの底面)が平行か、もしくはほんの少しだけ踵側に隙間があるのなら大丈夫。逆に、トップリフトのつま先方向に隙間がある場合は要注意です。試しに靴の中に手を入れ、踵部分を押し込んでみてください。トップラインが撓んでいるのがわかるとおもいます。

話は変わりますが、ある現場でこんな話があったそうです。
笑った靴を出荷しろと営業サイド。いやちょっと待てと現場サイドは必死に食い下がります。結局、押し問答の結果、悲しいかな箱詰めされ出荷されてしまいました。そこで現場のオバチャン連中「アホちゃうか、なに考えとんねんなアンタら。見てみ、靴も笑とるがな!」ですって。そもそもの原因は紙型の問題もあったようで、現場サイドはそれをフォーローする形で貼らなければならなかったのですが、なかなかうまく行かなかった。この道ン十年の貼工さんにはプライドがありますから、必死に食い下がったのですが・・・

私が見てきた限り、こういった現状は少なくないような気がします。
何とかしたいです。ホントに・・・

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