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スタメンとニューカマー


こんばんは森田です。

神戸に帰って来てからは、製作のお仕事が続いています。

今日出来上がったのはclasicoのカモノハシ。

この靴は、12種類の色目から、お客さんやショップさんが自由に組み合わせていただけます。




右は「BRN1 × BRN2」の組み合わせ。

もうカモノハシの定番色として、長きにわたりスタメンをキープしております 笑。

そして左は「BG1 × BRN1」というスムース・レザー同士の組み合わせ。

スエードのお手入れが大変そうなので、とオーダー頂いたのですが、

これがなかなかよいです!

2足とも、いっぱい履いてやってくださいね。





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【organista】 kokochi 2010-11 a/w collection 〜コンセプト〜


organista】 

kokochi 2010-11 a/w collection

 

オルガニスタとはスペイン語でオルガン奏者の意味。今回は、物質的、具体的なテーマでkokochiのシューズを創ったならば・・・、といった趣旨で創作は始りました。創作といっても初まって一カ月は、頭の中でコトバの持つ意味を考察していきます。organista、スペイン語、オレンジ、チャーチ、太陽、スペイン語圏の南米諸国、初老の男、崇高、固い空気、アンビバレント・・・といった具合に。

 

テーマという言葉の種を捲き、栄養をやる。テーマという木を育んでいくわけです。色やカタチ、質感など、次第にそれらはオルガニスタという名の幹に、たくさんの枝や葉を付けていきます。そして妄想の実の収穫は、創作から一カ月。時期がずれていたり、うまく栄養が行き渡らなかったそれらは次第に枯れ落ちていきます。木々に垂れ下がった、たわわに実った果実。それらを靴に落としていきます。

 

革製の中底をカットするとき。ワニと呼ばれる道具で吊り込みをするとき。ソールの形を整えるとき。様々な工程で葛藤が繰り返されます。kokochiの靴を創るとき、世間一般のよくある靴の工程を、一度頭の中から取り払う作業が必要だからです。靴職人にとって、既存の美しい靴を作る工程を、頭の中から振り払うことは困難です。「花は美しい」という概念を取り払うのが困難なように。

 

靴という概念を取り払ったところに、新しい靴の美しさが潜んでいると思っています。その美しさが、後に通編的な美しさとして浸透したとき、それが大袈裟にいえば、新しい文化や豊かさに繋がっていくのだと思っています。そう、昨今のブロークンデニムのような。

 

パターンや、製作工程の定石を壊す。ごく当たり前のように、右にならえの製作工程では、新しくて、斬新で、美しいモノが産まれない。どっかの何かみたいだと言われたら、それはkokochiではないと思っています。「創る」ということは、苦しいことだと思っています。ですが、精神ギリギリのところまで追い詰めて、気が狂ってしまいそうなところまで行った時、新しく、美しいモノが産まれます。くつ家を存続しようだなんて、これっぽっちも思ったことはありません。それよりはむしろ、潰してしまえっていう。そんな気持ちがあるからkokochiの靴は、創造という局面で攻め続けていられるんだと思います。

 

kokochi2010-11aw、「organista」、なかなか言葉では言い表しにくいのですが、これがkokochiというハンドメイド靴の創り方です。テーマに対する答えは、あなたが感じたまま。それが答えです。十人十色、ファッションは自由です。正解はあなたです。

 

思う存分、触れてください。履いてください。




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もうひとつ先の扉を開けてみようとおもいます


靴をつくるとき、

作業台になるのが膝の上。

私たちハンドの靴職人は、そこで釘を打ち、吊り込み、底を切ります。

片方の足を持ち上げて、靴を傾けてみたり。

挟んでみたり・・・




こういった動作でもって製作していて、オモシロイと思うことは、

やればやるほど、新しい技や要領が見つかるってこと。

それらはケースバイケースで使えない時もありますし、またその逆もある。

発見し、蓄えて、必要のないモノは消化して・・・




古い長屋の土間の片隅。

少ない道具と、ちいさな場所で、

一足を作り上げるのが手製靴。

先人の作り上げてきた様式を重んじながら・・・

わたしたちは、もうひとつ先の扉を開けてみようとおもいます。

いわゆる挑戦。

あたらしい道をつくりたいんです。




ps
京都での個展と、IFFでの展示に向け、工房内はあわただしくなっています。
今現在、ワークショップや来客の制限もさせていただいており、皆様には大変ご迷惑をおかけしております。
7月末には通常通りの営業が出来ると思いますので、今しばしお待ちくださいませ。







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