靴の修理依頼で、
kaza-anaという子が里帰り。
ステッチは切れてしまっていて、ソールもほとんどない。
納品して一年半、かなりの頻度で履いてくださっていたよう。
その様が、靴を観れば一目瞭然でとっても嬉しい。
さて、修理に取り掛かろう。

まずは巾着のように縛られていた紐を外す。
革ひもを外された靴は、まるで魚の開きのようだ(笑)

そして、ハンドステッチされた部分をほどく。
今回は、履き感が半端ではなかったので、すべてのハンドステッチを縫い直すことに。

黒ずんで汚れの溜まってしまっていた、ステッチの穴をきれいにして、新しい麻糸が縫われていく。
一か所づつ、徐々に縫っていくにつれて、靴が生き生きして来ているかのようで、作業をしていて、とてもワクワク。


ハンドステッチを縫い終えれば、木型を入れ、靴ひもをまた巾着のように縛っていく。
だんだん元の形に戻ってきた?

ソールは、もうギリギリ。
もう少しで無くなってしまうところ、アブナカッタ・・・
交換しておこう。

ソールをはがすと、片足だけ違和感が・・・
底のついていた部分と、中底の間でぷかぷかした感触・・・
片足だけ、中底とアッパーの接着が弱くなっていて、ぷかぷかと浮いている。
こりゃいかん、ということで、急遽予定外の工程を施す。
アッパーを開き、中底面の毛羽立った箇所を少し削ぎ、接着剤を入れて接着。
原因は接着強度の問題ではなく、中底に使用している革の繊維の粗さのようだ。
靴の製法の種類と、使用する材料の状態、それに使用環境も重なって起こったこと。
対処できたことで、履いた時の安定感が増せばよいなー

そして、ソールを貼り終え、出来上がったのがこの状態。
よし、だんだん完成が見えてきたぞ。


踵のヒールも、ギリギリだったので交換。




リペア完了。
持ち主のもとへ。
またいっぱい履いてもらえよー

履きこんだ kokochi sun³ の靴を見たり、修理したりすることで、僕たちも、学ばせてもらえることが、たくさんあります。
ですので、このように修理させてもらえるのが、とても嬉しいです。
ありがとうございます。
そして、kokochi sun³ の靴を履いて下さっている皆様、気になる箇所があれば、いつでもお気軽に、ご連絡ください。
長く履いてほしい、そんな思いでいっぱいです。
そのために、僕たちにできることをさせてください。
よろしくお願いいたします。
【受注会詳細】
8月31日(土)〜9月8日(日) 『路地裏の靴作家vol.3』 @ 神楽坂・インタレスト NOW!
9月11日(水)〜9月16日(月) 『日本のものあわせ』 @ 大丸梅田店・15階9月15日(日)〜9月18日(水)『MICAM』 @ イタリア・ミラノ
10月2日(水)〜10月8日(火) 『KOBE zakka SELECTION』 @ 大丸神戸店・1階特設会場
10月8日(火)〜10月10日(木) 『リニアペレ』 @ イタリア・ボローニャ
10月23日(水)〜10月29日(火) 『エスプリとセミクチュール』 @ うめだ阪急百貨店・10階スーク
11月23日(土)〜11月24日(日) 『Bodaiju EXPO 2』 @ New Osaka Hotel 心斎橋
【Facebookページ】
kokochi sun3 〜ハンドメイド靴工房こうべくつ家〜
ハンドメイド靴工房こうべくつ家:http://www.kutsuya-koubou.com