October 2019  |  01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31

たまには映画の戯れ言

2006.12.32006年12月3日(日)
昨夜の「ブロークンフラワーズ」より、延々とDVD見続ける。
スパイク・リー「25時」にて、洗練されたるNYの町並みに潜り込み、デビッド・リンチ「ストレート・ストーリー」では、ざらざらとした質感のもと、フリーウェイを行くトラクターと老人の姿に心奪われる。
その後、10年ぶりくらいにゴダール「パッション」を見るも、これ、難解デスナ…
そして、締めはジャームッシュ。煙草なんて大人のおしゃぶりさ、とトムウェイツの台詞を噛み締めながら煙ひゅうひゅう。傍らには安物のワイン。「コーヒー&シガレッツ」。我が現実の世界では、疑いもなく「アルコール&シガレッツ」っす。

映画と言う虚空の空間に彷徨い込み、それに自らを重ねてみれば、これ、休日のショートトリップ。あ〜、今日はいろんな場所へ生きましたワイと、へべれけ…

ジャームッシュ、じゃぁムッシュ言うて・・・

2006年12月2日(土)
午後よりMK社にて、靴における生地の扱い方について、いろいろな知識を得る。
この生地やったらカウンター周りはコレ、トップラインにはコレと、合わせの材をかえながら理想のカタチを作って行きます。遠きを知りて近きを知らず、誰かの言うてたそれが頭をかすめますねぇ。
合成皮革を靴にする為のノウハウ。エゲツないほど繊細やななどと、感じながら、先週のウワサの乱気流さんと程よく美酒に酔う(笑)。
しかしアツイわ、このひと。ルーキーよ、こんな人にもっとしがみついてけよと、ゲキとばしながらほろ酔いにて本日終了。

帰宅後、ジャームッシュ「ブロークンフラワーズ」みる。僕の心の核心に触れるか触れんかのギリギリの領域にて、ずっと漂う浮遊感に、もう、含み笑い絶えず、「これはそれ、ねろてますやろ?」と挑戦状を受けて立つ2時間程。なんの理由もなくエエ!ドナイやコナイや言う前に、「見てみんかい、やってみんかい。」という事ですワ(笑)。

染色

2006.11.30
2006年12月1日(金)
朝から塾。昨日のロングノーズの型紙の仮アッパー作成後、羽根とトゥを修正。あまりここでとらわれすぎれば、また直角猫背が待っておるので、後は吊り込みで、ミリの調整やったろと、革を断つ作業へ。
その際、裏革の銀面のツヤが少しチープな面持ち。そこに、今週購入した染め液を施してみる。革の銀面に鼻を近づけると、ラッカーのにおいがしていたので、「あぁ、上手い事のらんな」と思ったが、とりあえず試し塗り。
結果、やはりはじきます。
よって、一度、シンナーで銀面を拭き、表面を殺しておいてから染め液を塗布すれば・・・。正解でしたね(笑)。落ち着いた風合いの、古ぼけたようにも見える様になりました。
今回の染色作業のように、ルールに添いながらも、それらに自分のテイストを混ぜて行くことが、オリジナリティーへと繋がって行くのでは。などと思ってみたりもするのだが・・・。

その後、裏革を断ち終え、本日終了。夕刻よりバイト。

さすらいのチャリンコ

2006年11月30日(木)
朝から塾。次の靴はロングノーズの青い内羽根。アッパーはウールを使います。青でこのディティールは、あまり見かけませんよと、頭の中でイメージは完璧なまでに出来上がりました。「ウッヒョー、後はこれをカタチにするだけだゼ〜」と、何故か江戸弁、されど紙型にて、またもや直角猫背なぼく。ココ1ミリ・・、デコレニミリ・・・と狼狽の本日。なんとか紙型、切り終わり、仮縫いまで。明日はもうちょっと詰めてって、イメージに近づけ、来週からつり込みヤリマンネン。これ、ヤツのくつですわ(笑)。

バイト終了後、帰途中の電車内。「エライ混んでますね〜」。あぁ、そろそろ忘年会シーズンやもんネェ。と、ふと考える。忘年会、すなわち年を忘れる会???。なんじゃそりゃ〜、忘れるなよ〜っ、人生を刻めよ〜、このウスラトンカチィ〜、と、我が肩にうなだれる同年代であろうスーツ姿のビジネスマンに、オーラ送るが力不足でしたわ。「ガァ〜」言うてました・・・。クソッ、俺も寝た振りこましたろ(苦笑)。

民生聴きながら寒空の下。さすらいもしないで、このまま死なねぇぞ。と、息弾むチャリンコのペダル。

先芯に注意

2006.11.292006年11月29日(水)
朝から塾。「後はクリーム塗るだけやねぇ」と、なんとか完成した、例のくつのラストを抜くのだけれど・・・。
大ザッパ、ここにきて縫製の浅はかな様に気付きましたと、嗚呼。羽根の管抜き、プチッと子気味よい音立てて切れてしまいました。ハハハ。などと笑っておる暇もなくパンクしたそれ、刺繍糸でこうべ垂れ、縫いながら、「作るよりも修理の方が手間はかかるし作業は困難なのやぞ。」と長田で散々ルーキーに言うてたワタシ・・・。穴がないから今から掘りますと赤面の嵐デス。修繕小一時間、格闘の末、なんとかやり終え、本日終了。夕刻よりバイト。

話は変わりますが、第一作目の自作靴履き続けていて、気付いた事が一つ。先芯(つま先の固い部分)が小指にかかってしまっていて、足を蹴りだしたときに違和感があります。オーダー靴を作る時は、先芯が小指にかからないように配慮するとの事。既成靴を購入の際は、試し履きの時に気をつけてみてください。ちなみに、親指にかかっていても問題はないようです。と、たまには、エエこと言うたりして、ボク。

くつとは架け橋

2006.11.28
2006年11月28日(火)
 通学途中の大阪梅田駅、環状線内回り。ラッシュアワーを少し過ぎた車中、扉付近にて発車までしばしホームを眺める毎日。ホームの向かい合うサラリーマン、時刻表見ながら学生さん、猫背の老婆に、トップライン笑ったパンプス引きずるOL。
「あぁ、この辺で坂田利夫でも横切らんかな・・・」とか思う俺も俺やけど、「ヨイコラセ〜と動き出す君も君やで、ホンマ。」言うて電車に講釈垂れつつ、これ、音読みにしたらリオですねと、心中。笛吹きながら、朝から塾。

 完成した底回りに、コバインキ塗り、更にその上にロウを塗る。底に黒を施す事で、表情は一段と重厚になりましたね。個人的には、素上げの自然な感じが好きなのですが、今回は、僕の靴ではなく、長田の貼工さんへ「お世話になってありがとうの靴、第一弾」という事で、ア○ちゃんやったらコバは黒かなぁとイマジン。自分なりに解釈したア○ちゃんを想像しながら、今回は行程の随所にそれ、靴に映し込んで行きました。

 そんな「ありがとうの靴」も完成間近に思った事一つ。履いてくれる人が居ればの靴やなと。気持ち込め創る靴は「僕と履き手を結ぶ架け橋なのですねぇ」等と言うと「なにエエ格好ぬかしとんねん」と、どこからともなく飛んできそうなのですが・・・(苦笑)。 

こんな日もあるよな・・・

2006.11.27
2006年11月27日(月)
塾、朝からラストに皮を貼り、削る。
脳内の鮮明なイメージは、瞬発的な判断力と、スムーズな作業を生む。僕の場合、創るときには絶対的に必要なそれ、本日はカケラすら姿見せず、終日、散々たる有様。すなわちイメージはカラっぽ。

いつも何となく紡いでいる時にでも、瞬間的に来る感じは、幾度となくあるのですがネエ、今日は降りて来マセンネェ、と、うなだれながらシェイクするはナウ、言いながらロングノーズ。散々たる原因、模索すれども、解けぬ謎にて、さすればこれ、散々、午後のてーきあつ言う事で・・・

「ア〜、今日はもうこの辺で許しといてください〜」と、なんとも曖昧なイメージのまま、床にて。

ま、こんな日もあるよな…(苦笑)。

靴と乱気流にてへべれけ・・・

2006.11.26
2006年11月26日(日)
「離陸してから着陸するまでを一足が出来上がるまでの行程としてやな・・・。」
昨夜のトゥーラスタマンとの酒の席、学なし二人は、靴つくりを事もあろうに飛行機のフライトに例えたものだから話は収まらない。

「オレは毎日、600便くらいのフライトを無事終らすのやぞ」、とトゥーラスタマン。「それ、かなり近いとこに着地せな一日600便も無理っすやん、電車で行った方が楽なんちゃいます?」と僕。「あほ、おまえ夢無いな〜。飛んどう時に乱気流に襲われつつやな、こう、こうして・・・。」と、トゥーラスタマン、架空のハンドルさばけどもこれ、「えらいちっちゃいハンドルですね〜、飲まれてまいますよその、あれですわ・・・ほれ、あれに。」「乱気流?」「ああ、そうその乱気流とやらに。」
何故か乱気流と言うコトバに引っかかった酔どれ二人、ヴォリューム、トーンは上がりホームグラウンドの長田の酒場にて完全なるアウェー状態・・・(笑)。フライト中の我ら、乱気流のさなかであることに気付きもせずヒートアップ。しまいにはスペースシャトルまで飛び出して、大気圏に突入する陳腐さ。
「ほんっでな、そのらんきるーがなこでえだいことになってつかんねんかだゃな〜おいらそでぅいおぇぁぁぁ・・・」と何言うとるか分からんくらい酒を喰らい、帰途、すなわちおれら靴好きのヘンコやねと、乱気流、もう抜けましたねと南米にてアディオス(苦笑)。

凄まじきフライトより一夜明け、午後よりコバ周り決め、ヒールつける作業を延々。あ○チャンの靴、後は底を黒に塗って、ラバー貼って完成。来週持って行くからな〜と誰か伝えとってくださいな。

再会

2006.11.25
2006年11月25日(土)
時は8年前、4年間の靴販売員を経、靴製造に移るきっかけとなったのがこの長い長いトゥーを持つ靴。僕がデザインした靴。
当時これを、どうしてもカタチにしたかった。
革を買い、自分なりに作ってもみた。でも、自分の力ではどうすることもできなかった。デザイン画や紙型、靴とはほど遠い自作のそれを持って長田の街を走り回った。「こんなん作りたいんです!」言うてみても、靴づくりのなんたるかも知らん僕は、どこへ行けども当然のごとく門前払い。苦虫をかみつぶす日々は続く。過ぎるは時間ばかり・・・。
そんなさなか、とあるメーカーさんの社長と出会う。「おもろいやんけ」と、名も知れぬ小僧に力を貸してくれた恩人。そんな人に今日、再会した。
工場に足を踏み入れるや、少し様変わりしてはいるものの、あの時のにおいは同じ。走馬灯のように流れる記憶、感慨。「まいど〜、覚えてもろてます?」と画像のそれを取り出し、しばし沈黙の後「オォー、売れないミュージシャンやんけ!」と帰って来る。何をするにしても、まず、覚えられな意味がないのやでと、社長が僕に付けたニックネームが「売れないミュージシャン」。こんなときにこれ、役に立つのですねと、今日の自身の経過報告などをしつつ、身のある話をいろいろと数時間。
僕はこの人に会うたびに思う。とにかくスケールが違う。器がとてつもなく大きく、思考はウィットに富んでいる。それは8年前と同じ。社長、デカイなぁと、ヒヨッコは更に靴への意を固めるのです。

Shoes Has Been Drinking(Not Me)

2006.11.24
2006年11月24日(金)
昨日、自宅にて行った底周りの作業を振り返りながら、ウムムと目先と角度をかえながら、夢中のシャドーボクシングの如きイマジンを超え本日も朝から塾。
その甲斐あってか、曖昧な箇所はまだまだあるものの、昨日とはまるで別人のように手先が脳とリンクしているのですからして、手先に追いつけなかった脳は「のォ〜」と驚いておりました。いやはや陳腐デスナ、コレ・・・。
進歩したるはウェルトの縫い目のピッチ、はたまたそれにおける作業時間、ダシ針の出所など、比べ物にならんくらいにスイスイと上手い具合に進んで行きますねぇ。よって正午前後、イメージすること、ホンマに大切やなぁと毛穴よりドーパミン放ちました、ハイ。
しかしながらそれもつかの間の感嘆。以前の行程にて施した中底加工の切り回し加減や、掬い縫い時のウェルトと本体の接地面のバラツキに少々、どころか、かなりな不具合。あれま、この時点になってそれが見えてくるのですねぇ、と、感心しながらも、これ、長田でとてつもなく世話になった貼工さんへ「ありがとうのくつ」の予定なのですがと・・・。
「どないしましょ」と誰に問うでもなく悔しいかな、これが今の現状。僕の出来る限りの技。朝より打って変わり、軽く落胆の午後、明日にでも経過報告しに行こうと少々ビビりながら塾終了。

バイト終了後、トムウェイツよろしく、「Shoes Has Been Drinking(Not Me)」とビールの缶で欄干などを打ち鳴らしながら、酔いどれ靴に身を任せる。くつ、左右に揺らしながら「ア○ちゃんのくつ、こんなんなってもた〜。リベンジ願いたく候」とリハーサル、夜更け前。
<<back|<123456789>|next>>
pagetop